不妊治療でとても大切な検査です
子宮卵管造影検査(HSG)は、子宮の形や卵管がきちんと通っているかを確認する検査です。
不妊症の原因として比較的多い「卵管の通過障害」を評価できるため、不妊検査の中でも優先度の高い検査と位置づけられています。
「まだ治療を始めたばかりだから…」と思われる方にも、今後の治療方針を考えるうえで非常に重要な情報が得られる検査です。
検査後に妊娠しやすくなるって本当?
子宮卵管造影検査には、
検査後しばらくの間、自然妊娠率がわずかに上昇することが知られています。
はっきりした理由は完全には解明されていませんが、
- 卵管内の軽い癒着の解除や粘液が洗い流される
といった影響が関与していると考えられています。
そのため、診断目的だけでなく、治療もかねている検査ともいえます。
造影剤には「水溶性」と「油性」があります
子宮卵管造影で使用する造影剤には、
水溶性造影剤と油性造影剤の2種類があります。
それぞれに特徴がありますが、
当院では以下の理由から水溶性造影剤を使用しています。
- 検査が1日で完結し、通院の負担が少ない
- 体内に造影剤が残りにくい
- 子宮の血管内に入ってしまった場合にも油性造影剤に比べて安全性が高い
妊娠率改善効果が報告されている油性造影剤もありますが、
安全性と簡便性を重視し、患者さんの負担が少ない方法を採用しています。
「とても痛い検査」というイメージについて
インターネットやSNSでは
「子宮卵管造影はとても痛い」という情報を目にすることが多いかもしれません。
確かに、痛みの感じ方には個人差がありますが、
当院で検査を受けられた患者さんからは、
「思っていたより痛くなかった」
「我慢できる程度だった」
とおっしゃる方が8-9割程度という印象です。
1割程度の方は痛みが強かったとおっしゃいますが、
そのような方は卵管の閉塞や狭窄を合併していることが多いです。
閉塞部位によっては手術で改善することもできるためぜひ頑張って検査を受けていただきたいと思います。
当院で行っている「痛みをできるだけ抑える工夫」
当院では、検査時の痛みをできるだけ軽減するために、
シリンジポンプを使用して造影剤をゆっくり注入しています。
急激に圧をかけないことにより、強い痛みが出にくい検査を心がけています。
また、検査中もお話しすることが可能なため、どうしても我慢できない場合には中止することもできます。
まとめ
- 子宮卵管造影検査は不妊検査の中でも非常に重要
- 検査後、妊娠率がわずかに改善する可能性がある
- 当院では安全性と簡便性を考慮し水溶性造影剤を使用
- 「強い痛み」のイメージほどではない方が多い
- シリンジポンプでゆっくり注入し、痛み軽減を工夫している
不安なことがあれば、検査前でも遠慮なくご相談ください。