妊活というと、排卵やホルモン、年齢といった要素に意識が向きがちですが、口腔内の健康状態も全身状態の一部です。
歯周病は歯ぐきだけの病気ではなく、慢性的な炎症性疾患であり、血流を介して全身に影響を及ぼすことが知られています。
近年では、歯周病が早産や低出生体重児といった妊娠合併症だけでなく、不妊との関連についても研究が進められています。妊活中に歯科検診を受け、歯周病の有無を確認しておくことは、妊娠を見据えた重要な準備の一つと考えられます。
歯周病チェックは「妊娠しやすさ」に関係する可能性
歯周病では、歯周病菌や炎症性サイトカインが血流に乗り、全身に慢性的な炎症状態を引き起こします。
このような状態は、排卵、受精、着床といった生殖過程に間接的な悪影響を及ぼす可能性が考えられています。
2024年に報告されたシステマティックレビューでは、歯周病と不妊との関連を検討した複数の研究が解析され、歯周病を有する女性で不妊のリスクが高い可能性が示唆されました。
Is there an association between periodontal disease and infertility? A systematic review
Med Oral Patol Oral Cir Bucal, 2024
妊娠を目指す体の環境づくりとして、歯周病を事前に把握・管理する意義は十分にあると考えられます。
歯周病は早産・低出生体重児のリスクと関連する可能性
歯周病と妊娠合併症との関連については、比較的古くから研究が行われてきました。
2006年に発表されたシステマティックレビュー(BJOG)では、歯周病と妊娠アウトカムに関する複数の研究を解析し、歯周病が早産や低出生体重児と関連する可能性があると結論づけています。
Xiong X, et al.
Periodontal disease and adverse pregnancy outcomes: a systematic review
BJOG, 2006
これらの研究から、歯周病による慢性炎症が、胎盤や子宮環境に影響を及ぼし、妊娠継続に不利に働く可能性が示唆されています。
👉 つまり、妊活中に歯周病をチェック・管理しておくことは、妊娠後の早産や低出生体重児といったリスクを減らす可能性につながる、という点が重要な点です。
妊活中にできる歯科ケアのポイント
妊活中の方には、以下のような対応がおすすめです。
- 妊娠前に一度、歯科検診を受ける
- 歯周病やむし歯があれば、可能な範囲で治療を済ませておく
歯周病は自覚症状が乏しいことも多く、「気づいた時には進行している」ケースも少なくありません。
食事や生活習慣の見直しと同じように、歯科検診も妊娠への準備の一つとして取り入れることをおすすめします。