妊活中の方から「食事やサプリメントで妊娠しやすさは変わりますか?」という質問を受けることは少なくありません。特に近年注目されているのが、オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)です。
オメガ3脂肪酸は魚油などに多く含まれ、抗炎症作用や細胞膜機能の調整に関与するとされています。生殖医療の分野でも、妊娠との関連について研究が進められています。
今回は、オメガ3脂肪酸サプリメントと自然妊娠率との関連を検討した論文を紹介します。
紹介する論文について
Shanahan J, et al.
Omega-3 fatty acid supplementation and fecundity
Human Reproduction, 2022
本研究は、妊娠を希望する女性を対象とした前向きコホート研究です。体外受精ではなく、主に自然妊娠を目指している女性において、
- オメガ3脂肪酸サプリメントの使用状況
- 妊娠成立までに要した期間
を追跡し、その関連を解析しています。年齢、BMI、喫煙・飲酒、既往妊娠歴など、妊娠に影響しうる因子についても統計学的に調整されています。
研究結果のポイント
この研究で示された最も重要な点は、
オメガ3脂肪酸サプリメントを摂取している女性では、自然妊娠率が有意に高かったという結果です。
具体的には、
- サプリメント使用者では妊娠までの期間が短い傾向
- DHA・EPAを含むサプリメントで関連がより明確
- 年齢やBMIを調整後も、この関連は維持
といった結果が示されました。一方、食事からのオメガ3脂肪酸摂取量のみでは、サプリメントほど明確な関連は認められませんでした。
まとめ|妊活中の食事・サプリメントの考え方
今回紹介した論文では、オメガ3脂肪酸サプリメントの摂取が、妊娠しやすさと関連する可能性が示されました。
ただし妊活においては、まず日常の食事内容を整えることが基本です。
あまに油やえごま油、青魚(サバ、イワシ、サンマ、サケなど)といったオメガ3脂肪酸を多く含む食品を意識して摂取することは、体の状態を整えるうえで重要です。そのうえで、食事だけでは摂取量が不足しがちな場合に、サプリメントを補助的に利用するという考え方がよいでしょう。