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卵管鏡手術(FT)とは?

― 卵管が詰まっていると言われた方へ ―

不妊検査で「卵管が詰まっている可能性があります」と言われ、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
卵管は妊娠にとってとても大切な通り道であり、状態によって治療の選択肢も変わってきます。
今回は、当院でも行っている卵管鏡手術(卵管鏡下卵管形成術)についてご説明します。


目次

卵管の役割と「卵管が詰まる」とどうなるのか

卵管は、卵巣から排卵された卵子を子宮へ運ぶ細い管です。
また、精子と卵子が出会い、受精が起こる場所でもあります。

この卵管が狭くなったり、詰まったりすると、
・卵子や精子が通りにくくなる
・自然妊娠が難しくなる
といった影響が出ることがあります。

卵管の詰まりは、過去の炎症や手術、原因がはっきりしない場合など、さまざまな背景で起こります。


卵管鏡手術とはどのような治療か

画像引用元:https://ft.terumo.co.jp/step.html

卵管鏡手術(卵管鏡下卵管形成術)は、非常に細い内視鏡(カメラ)を卵管の中に入れ、内側を直接確認しながら通りを整える治療です。

外からお腹を切る手術ではなく、子宮の入り口から細い器具を進めて行います。
卵管の中を実際に見ながら処置できるため、卵管の状態を確認できる点が特徴です。


どんな人が対象になる治療か

卵管鏡手術は、主に
・片側または両側の卵管の入り口付近(近位部)が狭い、または詰まっている方
・卵管が原因で体外受精を行っていたが、タイミング療法や人工授精にステップダウンする方

などが対象になることがあります。

一方で、卵管の状態や詰まりの場所によっては、適応とならない場合もあります。
そのため、検査結果をもとに慎重に判断することが大切です。


手術の流れ(外来・麻酔・所要時間)

卵管鏡手術は日帰りで行える治療です。

・麻酔:静脈麻酔を使用
・所要時間:処置自体は30分前後
・入院:基本的に不要

処置後はしばらく院内で休憩し、問題がなければ当日帰宅できます。


痛みや身体への負担について

個人差はありますが、強い痛みを感じる方は多くありません。
麻酔や鎮痛を行うため、処置中の不快感は抑えられることが一般的です。

処置後に、
・軽い下腹部痛
・少量の出血

が見られることがありますが、多くは数日以内に落ち着きます。


妊娠の可能性についての考え方

術後にタイミング療法や人工授精で妊娠される多くの方が6か月以内の妊娠です。
妊娠のしやすさは、
・年齢
・卵管以外の要因(卵巣機能、精子の状態など)
によっても大きく左右されます。

術後6か月以上妊娠しない場合は体外受精へのステップアップを検討します。


体外受精との違い・治療の位置づけ

体外受精は、卵管を通さずに妊娠を目指す方法です。
一方、卵管鏡手術は卵管を活かして妊娠を目指す治療といえます。

年齢や不妊期間、検査結果によっては、最初から体外受精を選択する方が適している場合もあります。


よくある質問(Q&A)

Q. 費用はいくらですか?
A. 保険適応の治療になります。片側手術で約15万円、両側で約30万円です(3割負担の場合)。
また高額療養費制度の対象です。

Q. 処置後すぐに妊活を再開できますか?
A. 術後早期に再開が可能です。


最後に患者さんへ

卵管鏡手術は、すべての方に適した治療ではありませんが、状況によっては選択肢の一つとなる治療です。
大切なのは、「どの治療がご自身に合っているか」を一緒に考えることです。

不安なことや迷いがあれば、遠慮なくご相談ください。
一人ひとりの状況に合わせて、納得できる治療方針を一緒に考えていきましょう。

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