「AMHが低いと言われました」「AMHが高いと妊娠しやすいのですか?」
不妊治療のご相談で、AMH(抗ミュラー管ホルモン)についての質問はとても多く聞かれます。
この記事では、
- AMHとは何を示す検査なのか
- 数値が高い・低いと何が分かるのか
- 妊娠との関係
について、できるだけ分かりやすく解説します。
AMH(抗ミュラー管ホルモン)とは?
AMHとは、卵巣の中にある卵胞から分泌されるホルモンです。
血液検査で測定でき、卵巣にどのくらい卵子の“在庫”が残っているかの目安になります。
ポイントは、
👉 卵子の「数」の目安であり、「質」を直接示すものではない
という点です。
AMH検査で何が分かるの?
AMH検査から分かる主なことは次の3点です。
- 卵巣予備能(卵巣の反応性)の目安
- 体外受精で卵巣刺激を行った際の反応予測
- 今後の治療方針を考えるための参考情報
一方で、
❌ 妊娠できる・できないを断定する検査
❌ 自然妊娠の可否を決める検査
ではありません。
AMHは年齢とともに低下します
AMHは年齢とともに徐々に低下します。
これはすべての女性に共通する生理的な変化です。
- 20代:比較的高値
- 30代後半:低下が目立ち始める
- 40代:低値となることが多い
ただし、同じ年齢でもAMHの値には個人差があります。
AMHが低いと妊娠できない?
これはよくある誤解です。
AMHが低い場合でも、
- 排卵がある
- 良好な卵子が得られる
ことは十分にあり、自然妊娠や体外受精で妊娠される方も多くいらっしゃいます。
AMHは
👉「妊娠の可能性」ではなく
👉「卵巣が刺激にどれくらい反応しそうか」
を見る検査と考えると分かりやすいでしょう。
AMHが高い場合は?
AMHが高めの場合、
- 卵巣に卵胞が多い
- 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の可能性
が考えられることがあります。
体外受精では、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)に注意が必要になることもあり、
刺激方法を慎重に調整します。
AMH検査はいつ受けるのがよい?
AMHは月経周期に左右されにくいため、
基本的にはいつでも測定可能です。
- 妊娠を考え始めたとき
- 不妊治療を検討しているとき
- 治療方針の相談をするとき
など、早めに知っておくことで選択肢が広がる検査です。
AMHは「判断材料のひとつ」
AMHはとても有用な検査ですが、
それだけで治療方針を決めることはありません。
- 年齢
- 月経・排卵の状態
- 超音波所見
- パートナーの検査結果
これらを総合的に評価して治療を考えていきます。
まとめ
- AMHは卵子の「数の目安」を示す検査
- 妊娠できる・できないを決めるものではない
- 低くても妊娠の可能性は十分にある
- 早めに知ることで治療の選択肢が広がる
数値に振り回されすぎず、
一人ひとりに合った治療を一緒に考えていくことが大切です。
👨⚕️ 院長コメント
AMHは将来を考えるうえで大切な指標のひとつですが、答えを決める検査ではありません。ご自身の状況に合った選択ができるよう、丁寧にご説明しています。気になることがあれば、いつでもご相談ください。