患者さまからのよくある質問やご意見に
「なるべく痛みをなくしたい」
というお声も多くいただきます。
最近では周産期の方でも、無痛分娩が行われているように痛みに対しては敏感になるのもよくわかります。
実際に不妊治療ではどのような対応が可能なのか、簡単にご紹介をします。
できるだけ痛みをなくしたいという方のために
不妊治療を行う上での、一番痛みの連想をしやすいのは、
卵巣刺激や排卵誘発の「注射」ではないでしょうか。
まずは刺激法から
年齢や卵巣予備能などにもよると思いますが、まずどのような計画を組むかで変わってきます。
自然排卵を目的とする自然周期では、注射を使わずとも治療はできますし、
低刺激周期という内服薬で卵巣を育てる刺激法でも、注射は回避できます。
当院でも主となる調節刺激法というものであれば、これは注射を打つことは必須となります。
痛みの感じ方は人それぞれですが、まずはどのように卵子を育てるのか、を決めるところから始まります。
注射にもいくつかのタイプがある
注射にもいくつかのタイプがあります。
注射というとイメージする形の「シリンジタイプ」のもの、
また痛みが少なく扱いやすい「ペンタイプ」があります。
ただ、このペンタイプはすべての種類であるわけではなく、
調節刺激周期を選んでいる方であれば、必ずシリンジタイプを使用することになると思っていたほうが良いでしょう。
また、ペンタイプはシリンジタイプと比べると、費用的に高く、1周期で2-5万円程度高くなる可能性があるともいわれますので、
詳細はお問い合わせください。
また、当院では、自己注射の指導を看護師がマンツーマンで行っています。
動画も紹介しているのでよろしければ、ご確認ください。
採卵時の麻酔
そして、卵巣刺激を行い卵子を十分に育てたのちは、採卵という手術を行います。
この時も痛みを感じる方が多いため、通常は局所麻酔で行いますが、状況によっては静脈麻酔ということもあります。
痛みの感じ方も千差万別ですから、0にすることは難しいと思いますし、
人によっては、痛みがあっても一度で多く採卵できたほうが良いという方もいたりします。
パートナーや医師、看護師、カウンセラーなどとよく相談して、何を優先してどうカバーしていくのか
決めていくのが近道かもしれません。