昨日、5月13日に高輪にて開催された妊活セミナーレポートをお送りいたします。
大雨といっていいほどの悪天候にも拘わらず、定刻にはほぼ満員の状態での開始となりました!
お足元の悪い中、多くの方々にお越しいただき、本当に有難うございました!
参加者の方の満足度は・・・
当院のセミナーでは参加者の皆さまにアンケートを記載いただいております。
その実績値によると・・・
満足度:95.6%!!!!
(46組に対して、44組が満足と回答)
先月は、開催して以来初めての100%だったので、悔しい想いもたくさんありますが、
いただいたお声を真摯に受け止め、改善していきたいと思います。
ご回答いただいた皆様、ありがとうございました!
基礎的な検査から卵巣刺激、通院モデルを認定看護師が説明
(実機を用いて自己注射の説明する看護師のOさん)
当院にかかられている方の多くは、ご夫婦でいらっしゃいますので、
男性が注射についての説明も積極的に聞かれている姿は非常に印象的でした。
また、仕事との両立で悩んでいらっしゃる方も多く、
当院の治療モデルを元に一か月あたりの通院回数などを解説している際には、
最も多くの方がペンを走らせていた印象があります。
胚培養士による説明
胚培養士は、培養室の中にいて、なかなか参加者や患者さまと話す印象がないのが通常かと思いますが、
当院の培養士は一味違います。
今回は、技術的な説明を少しでも分かり易くと、スタッフ自ら動画を作成し、説明してくれました。
看護的な内容の質問やどちらかというと医療事務のような内容まで、
正しく理解して回答する培養士のOさん
これこそ、私達が目指す患者第一のチームワーク医療ですね!
(心の中で万能すぎるOさんに拍手していました)
男女の思考差について
臨床心理士、生殖心理カウンセラーからのテーマは
より具体的に不妊治療をめぐる男女の思考差を掘り下げていきました。
不妊治療を行っているとつい「悪者(原因)探し」ばかりをしてしまったりしますよね。
しかし、努力ではどうにもならないことが、不妊治療にはたくさんあり、そうした状況も考えながら
具体的な解決策と共に、
どうしていけばよりハッピーになれるのか
日々実際の患者さまと向き合っており、臨床心理という学問を修めている専門家だからこその
一例を提示いたしました。
そして理事長講演の後の質疑応答は、今回は専門家が総勢で回答する形となりました。
すべてで約20枚の質問をいただき、会場からもその場で多くの質問をいただきました。
一部を抜粋して記載します。
凍結胚移植と新鮮胚移植の妊娠率の差は?
(培養士からの回答)
受精卵という視点から考えていくと、
新鮮胚移植で使用する初期胚のすべてが、胚盤胞になるわけではなく、
凍結胚移植の際は、この胚盤胞を使用しているため、そもそもの分母の定義が少し違っている点が一番の違いです。
卵子凍結の妊娠率について
(理事長からの回答)
卵子一つあたりで5%程度といわれていて、あとは年齢の問題、男性因子の問題があるでしょう。
当院ではこれまで70名以上の方が卵子凍結融解後の治療で妊娠出産に至っています。
社会的適応といわれる「自分の未来のために、若いうちに卵子凍結をしておこう」という方も、
妊娠出産例がありますが、患者さまあたりでいうと非常に確率は高いですね。
成熟卵を何個取れるか、が非常に重要な点ではないかと思います。
多嚢胞性卵巣症候群でIVMを希望していますが、注射は必要なのでしょうか
最後の排卵を誘発するHCGの注射のみでよいです。
成績についても質問もいただいていましたが、成熟化し、胚盤胞まで言った後は通常の体外受精と全く遜色がない結果です。
その他の質問については、別の機会でもご紹介できればと思います。
次回は7月15日に開催します。ぜひご参加ください!