コラム

よくある質問「冷え性は妊娠しにくいですか?」  

 

こんにちは。漢方薬剤師、国際中医専門員の住吉忍です。

今日は、よくいただくご質問にお答えしたいと思います。

 

「冷え性は治さないと、妊娠しにくいですか?」

というご質問に、

 

「身体がとても冷えてしまっていると、血流が悪くなり、臓腑の働きが損なわれてしまうことがあるので、改善できるといいですね。」

そうお答えすると、慢性的に冷えを感じている方は、ご不安になる事も多いです。

 

でも、「冷え」は、治すことができます。

 

「冷え」を治すポイント


「冷え」は、温めることで、取り除く事ができます。

冷えない身体(体質)になっていくには、身体の改善が必要になりますが、

現在、冷えを感じているという状態は、

内側から温めて、

外からの冷えをガードする

事で対応できます。

 

特に、これから季節は夏に向かい、外側から冷えを感じる事は少ないけれど、

内側は冷えている「夏冷え」にも注意が必要です。

 

暑くて薄着になり、汗をかいたあとに、冷房にあたる事で、身体が対応できずに、血流が悪くなり、自律神経のバランスを崩し、冷えの原因となります。

 

この状態が続くと消化器や、その他の臓腑も働きが低下して、食欲不振や、頭痛、

倦怠感などを招きます。

 

夏冷え対策にできること


まず、常温以上の物を口にするようにして、冷房もできるだけ身体に直接冷気を当てないよう心がけましょう。

 

冷たい物を取りすぎて、胃腸から冷えてしまった時は、しそ、胡椒、ネギ、生姜など、胃腸を温める食材を取り入れるようにしましょう。

 

冷房で、冷えてしまい、血行不良が起きてしまった時は、納豆や、青魚、玄米など、身体を温めながら血流を良くする食材がお薦めです。

 

そして、それと同時に冷えない身体を作っていきましょう。

 

冷えない身体は

・熱を生み出すエネルギーが充実し、血液がたっぷりと流れている。

・代謝がいいので、冷えにくく、太りにくい。

・生殖能力を司る腎の働きが充実している
といった特徴があります。

これは、卵巣や子宮の働きを助け、ホルモンバランスを整える事にも有効です。

体質にあった漢方は、このような体質改善をサポートする事ができます。

 

妊活をしながら、冷えに悩む女性はとても多いですが、冷え性を治さなくても、できる事はたくさんあるので、できる事を取り入れていきましょう。

加えて、冷え性改善させる身体作りは、妊活をスムーズに進めるために、とても有効ですので、漢方でもお手伝いできる事があれば嬉しいです。

妊活ノート編集部

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妊活ノート編集部です。医療現場での当たり前を、より分かりやすい情報としてお届けします。正しい知識を得ることで、一日でも早い治療卒業のサポートをしたいと考えています。

住吉忍

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薬剤師 国際中医師

実家が相談薬局を営んでいるため、漢方薬に囲まれて育つ。漢方相談のお仕事に携わり10年になり、現在は不妊治療を専門にご相談をお受けしています。
京野アートクリニック高輪で毎週水曜日の漢方相談を担当しています。

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