世界的にみると不妊で悩まられる方と肥満の関係性は深いとされますが、
日本においては特殊な傾向があるとされています。
簡単にいえば「やせ」の方が不妊症と関係が深いとされています。
やせと不妊の関係性
平均年齢が30歳弱の102名を対象として実施された「卵巣年齢プロジェクト:参照http://www.luvtelli.com/pg126.html」によれば
まず判明したことの一つとして、エネルギー摂取量の少なさが挙げられます。
簡単に言うと
「食べていない」
ということです。
目安とされるエネルギー量が2,000Kcalに対して、1,500Kcalと大幅に少ないことが報告されています。
しかし、問題はこれだけではありません。
この調査で指摘されたもう一つの数値は、体脂肪率です。
エネルギー摂取量が少ないはずの方々の体脂肪率が「高く」出たということです。
つまり、
「筋肉」の量が少ない
というわけです。
筋肉の量が減ってしまえば、それに伴い基礎代謝が下がってしまいます。
基礎代謝の低下は「冷え」など、慢性的な症状につながることで知られています。
月並みな内容ではありますが、規則正しい食事と運動がいかに足りていないか、理解できるかと思います。
どのような食事がよいのか?
①規則正しく食べ、必ず3食摂ること
4-5時間おきに食事をとるように心がけること、また就寝から3時間前には食べ終わっていること。
最も欠けがちなのは実はこの点ともいわれ、必ず3食とることを怠ってはいけません。
②バランスのよい栄養
卵巣年齢プロジェクトでも報告されたのは、栄養素のばらつきが非常に大きいという点です。
とくにたんぱく質については40%の方で不足していたと報告されています。
肉、魚、卵、大豆食品など主要なたんぱく源すべてが不足しているとも言われています。
簡単に済ませるだけでなく、「主食」をきちんととることも大切です。
③冷え対策は忘れずに
冷えや低体温と関係のある方は、栄養素のみならず体を温めることを忘れてはいけません。
山芋・かぼちゃ・ごぼう・にんにく・にんじんなどがよいとされるほか、
肉よりも魚の方が効果的ともいわれています。
特に魚を多くとっている人は、AMH(卵巣予備能力)が高いという報告もあるほどです。
魚を効果的に摂取するようにすることは冷えの面でもたんぱく質も面でもよいとされています。
いかがでしたか。
食べないダイエットが蔓延していますが、ダイエットに効果的でないだけでなく、
こうして不妊などにも悪影響を及ぼします。
まずは食べること、そして運動すること。
正しく理解して、授かりやすい環境を作りましょう。
栄養知識などについても、今後認定看護師と共にお知らせしていければと思います。