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新鮮胚移植と凍結胚移植の胎盤関連疾患のリスクについて

体外受精での出産は現在19人に1人という割合で増加しています。

一方で、35歳以上でARTでの治療での妊娠となった妊婦さんは、

産科の方のリスク評価では、リスクあり、という見方もされます。

 

一般的な統計では、不妊治療患者さんは前置胎盤が多いであるというようなリスクがあると考えられていますが、

それは不妊治療の手技によるものではなく、不妊症という疾患が原因となっていると現在では考えられています。

 

しかし、まだまだこの検証は続いており、本当に安心で安全な医療の追求が世界各国で行われています。

 

今回は新鮮胚移植と凍結融解胚移植の胎盤関連の疾患とのリスクを調査した研究を紹介したいと思います。

 

新鮮胚移植と凍結融解胚移植の虚血性胎盤疾患(IPD)の調査


今回紹介するのは以下の内容です。

Risk of ischemic placental disease in fresh and frozen embryo transfer cycles

Katherine M. Johnson et al.,

この研究では、自己卵を使用した体外受精-新鮮胚移植を行った患者1861名と凍結融解胚移植を行った患者271名の

妊娠転帰について調査をしました。

主な転帰は、胎盤機能不全によるIPDまたは子宮内胎児死亡(IUFD)の複合転帰でした。

IPDには、子癇前症、胎盤剥離、および妊娠期間中の在胎不当過小(SGA)が含まれています。

新鮮胚移植と比較して、凍結融解胚移植は胎盤機能不全によるIPDまたはIUFDのリスクが低かった(RR 0.75、95%CI 0.59-0.97)。

凍結胚移植はまた、新新鮮胚移植よりもSGAのリスクが低いことを示しました(RR 0.58、95%CI 0.41〜0.81)。

子癇前症のリスク(RR 1.3、95%CI 0.84〜1.9)は同様でした。

 

こうしてみると、改めて凍結融解胚盤胞移植の安全性が優れていることがわかります。

別の記事でも紹介していますが、元来凍結融解胚移植の方が子宮外妊娠のリスクが低いことも知られており、

こうした面からも当院の基本方針としては、調節刺激-全胚凍結-凍結融解単一胚移植となっています。

 

 

妊活ノート編集部

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