当院に通われている患者さまの中にも不妊治療と仕事の両立は難しいと感じている方は少なくないのではないでしょうか。
周期に合わせて来院日を決めなければいけない
という特徴に加えて、
生殖補助医療 (体外受精、顕微授精)になりますとどうしても通院回数が増える
ため、結果として休みがとりづらくなり離職を考えざるをえない患者さまもいらっしゃるのではないでしょうか。
2018年3月に厚生労働省が「仕事と不妊治療の両立支援のために」というリーフレットを公表しました。
このリーフレットは厚生労働省が行った調査で、不妊治療を理由に離職した方が16%もいるという実態から、
職場内での不妊治療に関する理解を深めてもらうこと、企業において不妊治療に関する支援制度を検討してもらう材料として作成されたものです。
リーフレット「仕事と不妊治療の両立支援のために~働きながら不妊治療を受ける従業員 へのご理解をお願いします~」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/30a.pdf
厚生労働省ではリーフレット作成とともに「不妊治療連絡カード」というものも公表され ました。
※こちらからダウンロードできます。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/30b.pdf
こちらは不妊治療実施中であること、
又は不妊治療を予定している従業員の方が、
企業側 に対して不妊治療を行っている旨を伝えたり、
企業独自の支援制度を受ける際の証明書と して使用することを目的として作成されたものです。
予め治療中であることを会社に伝えることで通院にともなう休みを取りやすくしてもらう配慮がなされたり、
不妊治療についての理解を得る目的で作成されました。
●不妊治療連絡カードの使い方●
連絡カードは自分で記入するものではありません。
診断書と同様、医療機関で記入してもらう必要があります。
書式が用意されていますので
・不妊治療の実施(予定)時期
・特に配慮が必要な事項
・その他
を医師、医療機関に記入してもらいます。
提出期限についても決まりはございません。
治療で頻繁に会社を休む必要が出てきたと感じましたら書類を病院へご提出ください。
不妊治療連絡カードの裏面には我が国における不妊治療の現状、不妊治療のスケジュール の目安等について記載があります。
職場内での不妊治療への正しい理解を深めていただく ためにお役立てください。
この制度を活用していただき、仕事と不妊治療の両立への理解を深めてもらいつつ、
少し でも治療に対する精神的な負担が和らぎ、妊娠につなげられればと思っております。
ご不明な点がございましたらいつでも受付スタッフにお声がけください。
※参考:厚生労働省「仕事と不妊治療の両立について」