妊活セミナーレポート

IVF説明会レポート 12月1日@高輪

昨日は高輪院でのステップアップを希望する

患者さん向けの体外受精説明会でした。

この会には他院からの転院を考えている方も多く参加されます。

クリニックによって、スタンスは異なりますし、良いか悪いかという話ではないのですが、

治療知識をほとんど持たずに、高度な治療を受けられている方もいます。

 

この治療はあくまでも、患者さんご自身の治療です。

また、高額であり、100%結果の出るものではありません。

そのため、ご自身で正しい情報を持っていただき、

その中でご夫婦の意思で選択していただくというのが、

私たちの考えです。

 

夫婦(男女)での考え・理解の違いについて話す臨床心理士の菅谷

 

昨日は特別ゲストとして、アキュラ鍼灸院の徐先生にもご講演いただきました。

 

当院の診療体制について話す理事長 京野

 

昨日いただきました質問について一部共有したいと思います。

Q1.初期胚のまま移植するか、胚盤胞まで発育させるか、どうやって決めるのでしょうか?

A:原則的には胚盤胞とお考え下さい。凍結・融解時にはいくばくかのダメージもあり、その影響は胚盤胞の時、最も低いと考えられます。

得られた胚が少ないときなどは、初期胚で凍結ということもあります。

また、凍結には費用もかかります。初期胚と胚盤胞で分ければ、それだけで凍結のコストは倍になります。

妊娠率という観点から見ると、初期胚と胚盤胞ではまるで異なるものですので、

胚が多く得られているときは、胚盤胞凍結を推奨します。

 

Q2.凍結精子を使用した場合、新鮮精子を使用した場合で受精率の違いはありますか?

A:精子の運動率は大きく下がります。そのため、通常の振り掛け法では難しくて、顕微授精になるというような場合もあります。

 

Q3.鍼灸への質問⇒採卵前のプログラムは3か月前から実施するといいとありましたが、3か月以内に採卵がある場合はどうなりますか?

A:もちろん実施していただいてOKです。3か月の間にも排卵は起こり、その排卵につき500個から1000個の卵子が失われます。

そこにいい卵子が全くいないということではなくて、その数をできるだけ増やしていこうというのが鍼灸治療です。

 

Q4.午前に診療を受け精子の運動率がよくなかったので、体外受精を進められました。体外受精には刺激法、受精の方法など色々種類がありますが、どうやって種類を決めますか?

⇒刺激法を決めるのは主に女性の状態です。ホルモンの値、AMH、AFCといった項目を確認して、どういった刺激法が最適かを調べていきます。

男性因子でかかわりが強いのは、受精させる方法です。男性の精液所見に問題がある場合、振り掛け法ではなく、顕微授精、さらにそこに卵子活性化をするというように、

受精時のアプローチがかわってきます。

男性の治療の場合、精索静脈瘤に起因する造精機能障害の場合には、現在保険適応での手術をお受けいただくことができ、

それによって、夫婦で受ける治療のレベルを体外受精から人工授精に落とすというようなことも可能と考えられています。

ただし、これは年齢の兼ね合いもありますので、35歳未満の方の場合とお考え下さい。

 

Q5.採卵時の麻酔について教えてください

A:多くの方が局所麻酔で実施されます。10%程の方は静脈麻酔となる方もいます。

料金はそれぞれ異なります。採卵数が少なかったり、ご希望がある場合には、座薬のみで行うという方もいます。

痛みには感じ方に個人差が大きくあるので、何とも言えませんが、使用する針も非常に細くなり、

痛み自体は軽減してきていて、感染症などのリスクもとても低くなってきています。

 

いかがでしたでしょうか。

次回は2019年の開催で、来年からはセミナープログラムも大きく変更していく予定です。

皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

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