以前、以下にてビタミンDとAMHの相関関係について紹介しました。
今回はそれを覆す内容で、ビタミンDとAMHの相関関係がないとする研究が発表されましたので、
ご紹介いたします。
ビタミンDとAMHには相関関係がない
Vitamin D levels are not associated with ovarian reserve in a group of infertile women with a high prevalance of diminished ovarian reserve
Shapiro AJ et al.,
Fertil Steril. 2018 Sep;110(4):761-766
今回ご紹介する研究は、アメリカで行われた研究で、AMH、FSHとビタミンDの関係性について、
後方視的に解析した研究となります。
21歳から50歳の不妊の女性457名を対象に研究をしたところ、
ビタミンD不足に該当する74/457人(16.2%)でした。
そのビタミンD欠乏症の群と健常な方のAMHとFSHを比較したところ、差は認められませんでした。
という結果が得られています。
そのため、この研究からはAMHとは関係のないところで、ビタミンDについては妊娠への影響があると考えられる、
としています。
ビタミンDが妊娠に与える影響は多岐にわたり、非常に重要度が高いものの、
ビタミンが充足すれば、AMHが上がるというようなことではないのかもしれません。
また、AMHはあくまでも卵子の「数」を表すものなので、質とは関係がありません。
依然として、血液検査で比較的簡単に調べることができて、
対策も容易であるビタミンDについては、セルフケアとしての重要度は高いといえるでしょう。