先日、感染に関するニュースがありましたね。
現在、関東を中心に風疹が流行っています。
国立感染症研究所の発表によると、2018/8/13から8/18の間に、風疹42例、麻疹1例の感染が確認されています。
これは例年の3倍にあたり、主に首都圏で7割を占めると言われています。
感染地域としては千葉県9例、東京9例と関東地方に多く、年齢は40代で16例、50代で9例、30代で8例と生殖年齢での感染も報告されています。
風疹感染者、去年の3倍に 首都圏で全体の7割占める(FNN PRIME)
風疹については、以下で紹介していますので、確認いただければと思います。
当院で実施しているスクリーニング検査の中に、麻疹・風疹抗体の項目が含まれています。
以前に麻疹・風疹に感染したことやワクチンを接種したことがあると、体の中に免疫(抗体)ができます。
抗体がない場合や低値の場合は今後感染の可能性があるため、ワクチン接種が必要です。
ここで使用するワクチンは生ワクチンとよばれるもので、接種してから2か月後は感染したのと同じ状況になるので、
妊娠することができません。
そのため、一般不妊治療をされている方はこの期間の治療は停止しなければなりませんし、
体外受精以上の方は、この期間は胚移植を行うことができません。
採卵・受精卵凍結については実施可能です。
男性については、いつでも摂取していただくことができ、避妊の必要はありません。
男性から女性に移ってしまうということも十分に考えられますので、男性も調べていただくとよいと思います。
ワクチンは当院にはございませんので、お近くの内科などでの接種をお願いしております。
□麻疹
空気感染、飛沫感染、接触感染いずれでも感染し、感染力はとても強いです。
10~12日の潜伏期を経て、発熱・咳・鼻汁・結膜充血などのカタル症状が発症、その後口腔粘膜に白い粘膜疹(コプリック斑)が出現、顔面や体感に発疹が出現します。
妊婦が感染すると、流産・早産に至ることもあります。
□風疹
飛沫感染で感染力は麻疹よりは弱いです。14~21日間の潜伏期を経て、淡紅色の発疹が全身に出現します。
発疹は3日程度で消失するが長期になることもあります。発熱は約50%程度にみられ、リンパ節の主張が認められます。
妊娠初期に感染してしまうと、赤ちゃんに先天性風疹症候群(CRS)を引き起こしてしまう可能性があります。
3大症状として先天性の心疾患・難聴・白内障があります。