卒業された患者さまからのお手紙を紹介しています。
ある日突然の不妊宣告は、それまでイメージしていた生殖の物語を破壊してしまい、
とてつもない不安に襲われると言いますが、まさにそうした体験をされた方からのお手紙です。
(以下、原文ママ)
結婚して3年が経っても、子どもを授からず、病院にいけばすぐにできるだろうと
軽い気持ちで総合病院の産婦人科を受診しました。
半年経ち、主治医から
「自然妊娠の見込みはない」
と言われました。
人工授精を2回行いましたが授からず、
「自分は自然妊娠できる」
と思っていたのが、
「このまま授からないのでは・・・」
と不安になりました。
体外受精をすることになるとは夢にも思っておらず、
ふみきるのに随分と戸惑いました。
しかし、やれることをやって授からないのであればあきらめもつくだろうと、
思い切って体外受精をすることにしました。
結果、1回目の体外受精で男の子を授かることが出来ました。
ずっと欲しかった子供。
本当に、本当にかわいいです。
あの時に決断してよかったです!
でなければ、この子にあうことが出来なかったのですから…。
体外受精を行うまでは、自分は子供がこのまま授かれないのではと不安になり泣いたり、
ふさぎこんだり、とてもつらかったですが、一歩踏み出せて進むことができました。
本当にありがとうございました!!
(お手紙はここまで)
私たちは誰も、自分が子供を授かれるものだという暗黙の了解のような考えの上で、
自身のライフストーリーを描いていると言われています。
ある日突然の不妊の宣告は、その未来を壊してしまうことになり、大変なショックであることは間違いありません。
ただ、これだけ治療が進んでいる昨今においては、早い段階で自分自身の妊娠する可能性を調べておくことができれば、
時間の費やし方もまた変わってくるのではないかと思っています。
早くに治療でお目にかかれたことがよかったのではないかと思います。
嬉しいお手紙をありがとうございました!