数年前からブルーライトという言葉はよく耳にするかと思います。
その名の通り、青色の光のことで、主にパソコンやスマートフォンなどの画面から出ている光のことを指します、
簡単に言うと、このブルーライトは非常に強い光で、目でブルーライトを察知すると、
覚醒状態になると考えられています。
そのため、長時間ブルーライトを浴び続けることでの影響として、真っ先に挙げられるのは眼精疲労かと思います。
人にはリズムがあり、朝日の光を浴びておき、夜暗くなって眠るというのが本来の習慣なので、
覚醒状態が長く続けば疲労が蓄積するのは当然のことかもしれません。
ただ、このブルーライトの影響はそれだけではありません。
上述のように、必要以上に覚醒状態にしてしまうために、浴びる時間帯を間違えてしまうと、
体内時計がくるってきます。
夜なのに朝、という認識を脳がしてしまうことになれば、ホルモン分泌などにも影響が出てくると考えられており、
そこで関係してくるのが睡眠ホルモンといわれるメラトニンです。
ブルーライトとメラトニン分泌や睡眠の関係
Evening use of light-emitting eReaders negatively affects sleep, circadian timing, and next-morning alertness
Proc Natl Acad Sci U S A. 2015; 112: 1232-1237
実際にハーバード大学での研究で、12名の健康な男女を無作為に2つのグループに分け、
一方のグループにはタブレット端末(T)で、もう一方は紙の本(P)で、就寝前に読書してもらい、『メラトニン』の分泌や睡眠の状況を比較しています。
その結果、
T群の方がメラトニン分泌量が少なく、分泌のタイミングも遅い
T群の方が寝付くまでの時間が10分長い
T群の方が、朝の眠気が取れなかった
睡眠と不妊については様々に関係があると報告されていますが、就寝前にブルーライトを浴びることは、
メラトニンの分泌が抑制されてしまい、睡眠の質も低下させてしまう可能性が高いと考えられています。
人の目は、一日のリズムを作るうえで重要な働きをしています。
一般的には体内時計といわれたり、サーカディアンリズムといわれたりしますが、
そこでかかわってくるのが「光」です。
時差ボケの解消には朝の光を浴びるといいといわれるのは、
ブルーライトを多く含む朝の太陽の光でサーカディアンリズムがリセットされるからです。
ブルーライトは非常に強い力を持った光であるため、浴びる時間帯を間違えると、
体内時計がくるってしまうことへつながります。
それはホルモンバランスの乱れの原因にもつながっていく可能性があります。
ブルーライトへの対処法としては、
➀朝と昼はブルーライトを含む光をしっかり浴びる、夜はブルーライトを避ける。
②寝る3~4時間前から照明を暗くする。
③パソコンやスマートフォンを使用する際はメガネやフィルターなどで出来るだけカットする。
などが有効かと思います。
日常生活の中でブルーライトを完全にシャットアウトすることは難しいとは思いますが、
就寝前だけでもスマートフォンなどを見ないように心がけてみてはいかがでしょうか。
また、スマホからの電磁波が精子に与える影響についても以下で紹介していますので、
確認してみてください。