当院で治療をし、卒業されていった患者さまのお手紙を紹介しています。
今回は35歳で卒業されましたが、男性不妊と多嚢胞性症候群とで、
治療に臨まれた方からのお手紙です。
(以下、原文ママ)
まさか自分たちが不妊治療をすることになるとは思いませんでした。
主人の病気が発覚して、治療するにあたり、念のため精液検査した際、
精子が0であることが判明し、何かの間違いだと思い再検査。
また0…
男性不妊の治療は近くではできず、こちらを紹介していただきました。
私の方は問題ないだろうと思っていたら、私は多嚢胞性卵巣症候群だとのこと。
とても自然妊娠は望めないと言われ、楽観主義の私たち夫婦もさすがにショックでした。
それでも主人の精子が精巣にはいてくれたので、凍結することができ、
治療ができる状態にあること自体がラッキーだと思うようにしました。
毎日の注射と採卵は決して楽なものではなく痛みも伴いましたが、
こんな経験なかなかできないぞ、と前向きに考えるようにしました。
妊娠判定もドキドキしながら臨んだものの、何度も
「今回は残念だけど…」
といわれるのにだんだん慣れてしまい、実際に妊娠した時も嬉しい反面、
いつかだめになるんじゃないかという不安の方が大きかったのを覚えています。
奇跡的に産まれてきてくれた娘を見ても、
今でもたまに信じられないという気持ちを感じることがあります。
私の娘は、先生方、スタッフの方々の尽力と現代医療の賜物です。
可愛い娘を授けてくださり、本当にありがとうございます。
私たち夫婦を親にしてくださり、本当にありがとうございました。
(お手紙はここまで)
不妊原因は男女半々です。
この方のようにはっきりした症状がわかることもあれば、何ともあいまいなこともあります。
だからこそ、生まれてくるお子さんのためにも、夫婦一緒に足並みをそろえて治療に臨むことは、
治療卒業の近道というだけでなく、お子さんにとってもよいと考えています。
開院以来、男性不妊に力を入れてきた甲斐があります。
嬉しいお手紙をありがとうございました。