当院で不妊治療をうけ、妊娠・出産と卒業されていった方からのお手紙を紹介しています。
今回は41歳の女性からのお手紙で、ご結婚が37歳と比較的遅く、
その危機感も手伝って、病院へ早くかかってくださったことがよかったのかもしれません
(以下、原文ママ)
早く子供が欲しかったけど、結婚が37歳で高齢出産のリスクも覚悟していました。
すぐ子供が授かるものと簡単に考えていましたが、1年が過ぎても妊娠せず、
27歳の時に卵巣嚢腫の手術もしていたので、もしやと不安になり、婦人科へ行ったのが始まりです。
子どものこと、2人だけの将来のことも話し合い、よりいっそう主人との信頼関係が深まったと思います。
幸いにも顕微授精にて女の子を授かり、しかも自然分娩で母子ともに健康で、
今日を過ごしています。
(お手紙はここまで)
日本は世界でもまれにみる不妊大国などといわれています。
一つの原因は晩婚化が関係しているといわれていますし、
最近では多様性ということもあり、女性のキャリアもどんどん開けています。
確かに若いうちに妊娠へトライしていれば、不妊治療を受けずに済むかもしれませんが、
一方ではやいうちに妊娠・出産した方を、再びキャリアとして受け入れるだけの社会の土壌があるかといえば、
やはりまだまだ未整備な状況です。
現時点では、どこかキャリアと妊娠というのは、少し選択的になってしまっているのが事実かもしれませんが、
少なくとも正しい知識を持って、選ぶことはできると思っていますし、
キャリアを形成された方が、不妊治療を受け、仕事との両立を一層求められたとしても、
それに応えられるような診療の在り方は大切なことと思います。
一人でも多くの方が一日でも早くお子さんをその手に抱けるようサポートしていきたいと思います。