男性がなかなか治療の乗り気でなく、
検査をしてくれないという声をよくお聞きします。
男性の主たる検査は精液検査ですが、
結論から言えば、受けるべき、と強くお伝えしたいと思います。
精液検査を行うことで、様々な健康リスクが発見される可能性が指摘されています。
過去の紹介は以下から確認ください。
精液検査の結果が悪いとがんの罹患率が高い
Increased risk of cancer among azoospermic men
Fertility and Sterility September 2013Volume 100, Issue 3, Pages 681–685.e1
Michael L. Eisenberg et al.,
この研究はアメリカのテキサスで行われた研究で、
精液検査を行った2238名の男性不妊患者を対象に追跡的な調査が行われました。
その内訳として、451名が無精子症とされ、1,787名は無精子症ではありませんでした。
その後の健康状態を追跡していくと、2,238名のうち29名ががんを発症しています。
通常の発症率で考えると、16.7例となりますのでおよそ1.7倍という計算になります。
さらに無精子症の群と、そうでない群を分けて検証するとより顕著な結果となり、
無精子症の方では一般男性とくらべて3倍という数値が算出されました。
男性不妊には遺伝的な要因など様々な要因がかかわっていますが、
ヨーロッパではここ50年ほどの間に、精子数が32%も減少しているといわれており、
さらに言うと日本はヨーロッパよりもさらに低い数字となっているといわれています。
ここには、ライフスタイルの変化などが大きく関係しているとされています。
精液検査によって、妊娠する力を推し量ることができますが、
健康診断のような感覚で受けていただけるようになるとよいと思いますし、
そうした検査が今後開発されていけば、自然と男性の妊娠する力も知ることができるようになりますね。
最近では、ベンチャー企業が開発した商品で、自宅で簡単に検査できるものも開始しています。
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