本日は高輪院にて、漢方相談を担当いただいているウィメンズ漢方の住吉先生に
院内スタッフに向けて、漢方に関する勉強会を実施いただきました。
今回のテーマは主に3つ
①柴苓湯の使い方
②妊婦さんの風邪処方
③生殖補助医療と漢方
を取り上げていただきました。
非常に中身の濃い勉強会でしたので、すべてを記載するのが難しいのですが、
その一部を記したいと思います。
柴苓湯の効用について
柴苓湯は、小柴胡湯、五苓散の合法です。
小柴胡湯の効用として
柴胡・・涼性、肝の流れを整えて、感情のイライラや抑うつ効果が強く、津液を乾かす性質。
黄芩・・冷やす、炎症抑える
半夏、生姜・・胃腸の立て直し
大棗、人参・・補気
甘草・・全体の調和
また、五苓散の効用は全体として利水という傾向があり
緒苓・・抗脂肪肝
沢瀉・・血液凝固抑制
茯苓・・血液凝固抑制、血糖降下、抗胃潰瘍
白朮・・補気
桂枝・・血行促進
というものがあるとのことで、この時点でとても専門的ですが、
要約すると、
全体として、涼性、抗炎症、乾かす。
(乾かしすぎないよう配慮されてるが、柴胡を漫然と使用することは乾燥につながる。)
ということだそうです。
非常にシャープな効き目がある一方で、合わない体質や状況の方には悪影響ということも考えられるということです。
実際に柴苓湯にはツムラさんのものとクラシエさんのものがありますが、
合う体質、合わない体質がそれぞれあります。
同じようにして、妊婦さんの風邪やアレルギー症状への処方についても
合う合わないがあるとのこと。
表証熱証:のどの痛み、のどが渇く、熱っぽいなどの熱症状の場合
表寒証:悪寒が強く、顔も青白い
寒熱往来証:悪寒と熱感が時間をおいて交互に表れる
こうした症状の違いによって、用いられる漢方が異なります。
お薬の使用によって、体力が消耗してしまうということもあります。
薬の効き目がはっきりしている反面、素人養生は非常に危険な面もあるのだなということを
痛感しました。
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