原因不明不妊について説明します。
実際に検査をしたものの、「検査によって原因が特定できない」という状況の不妊を原因不明不妊といいます。
実に20%近い方がこの症状だといわれています。
原因は何かしらあるのですが、実施している検査ではそれが判明しないということであり、
対策がなくどうしようもないということではないため、安心してください。
ピックアップ障害
多くはピックアップ障害であると考えられることが多いともいわれています。
ピックアップ障害というのは、排卵された卵子を卵管采がピックアップできないために、
卵管内で卵子と進んできた精子が出会うことがなく不妊となる症状のことです。
原因不明不妊との向き合い方
原因不明不妊との向き合い方には大きく分けて、2つあります。
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ステップアップ/ステップダウンしていく
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生活習慣等できることを改める
いずれも妊活にとっては非常に重要な考えです。
ステップアップ(ART治療)の治療的側面
ステップアップして、体外受精(IVF)に移っていくことで、治療の経過とともに
不妊原因がわかる方がいます。
それは、体外受精で行う過程でいうところの
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卵管の中を精子が進み、
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卵子と出会って受精し、
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分割しながら進んでいき、
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子宮内膜に着床する
というプロセスは、結果として着床するまでは、
外から何が起こっているのかを確認する術がないのです。
それを培養器の上でサポートしているのが体外受精です。
顕微授精という手技では、卵子内に活動良好な精子を注入することで受精に導きます。
さらに、凍結融解胚移植という方法においては、子宮内膜の状態がベストなときに
成熟した胚を戻すことで高確率に妊娠成立を狙うこともできるのです。
そのため、受精する、着床するというプロセスの中で、
原因が後付けでわかってくることもあるのです。
こうしたことから体外受精が検査的な性格を持つといわれるのです。