これまで、女性の特に排卵障害に関しての食生活などについて、
以下で紹介してきました。
妊活に適した食材の選び方「炭水化物」「脂質」「乳製品」について
今回は男性についても簡単に紹介したいと思います。
男性不妊と乳製品の関係 精液への影響について
アメリカの不妊治療施設で実施された研究について紹介します。
Dairy intake and semen quality among men attending a fertility clinic
Myriam C Afeiche et al.,Fertil Steril. 2014 May; 101(5): 1280–1287
この研究では、不妊治療施設に通っている患者155名を対象として、
乳製品の食物摂取量と精液パラメータとの関係を調べるために、
物摂取頻度調査票を用いて解析されました。
それによると、乳製品の中で精液の質に影響がありそうなものが2つとのことで、
低脂肪乳とチーズが関係している可能性があると解説しています。
1)低脂肪乳を食べる男性ほど、精液の質(精子濃度や精子の運動率)が高いことが判った
2)チーズの摂取量が多いほど、総精子数や精子濃度、精子の運動率が低いことが判った
と紹介しています。
可能性としては、乳製品に含まれる女性ホルモンが精子形成に対して悪影響を与えるのではないかということでした。
食事と妊娠は緊密な関係にあると考えられているものの、確実にそれと証明することは困難です。
上記でいうと、チーズを食べたら不妊になるのかというとその限りではありません。
(この研究に参加した71%の方がBMI25以上の方です)
健康的な生活習慣・食生活を基礎としつつ、あえて牛乳を選ぶとしたら、
低脂肪乳というくらいの取り組み方から始めてみてはいかがでしょうか。