よくあるご質問の一つが「体重」についてです。
今はゴールデンウィークなので、暴飲暴食で困るという方もいるかもしれませんが、
多少のそういった不摂生はよしとして、メリハリが大切ですね。
日常的に心がけていただきたいポイントを紹介したいと思います。
妊娠力を高めるための食生活7つの法則
体重に関しては、世界的には「肥満」が問題となることが多いです。
実際に、アメリカでは肥満を病気と位置付けています。
それもそのはず。
・心臓病
・高血圧
・脳卒中
・肝臓病
・睡眠時の無呼吸
・骨関節炎
などの病気との強い関連性があると考えられており、
肥満ですから運動しましょう、食生活変えましょうということだけではすまない事態になっています。
また、肥満が健康と関係がある以上、妊娠とも関係性は強くあり、
過去に以下で紹介しています。
実際のところ、当院で仮に治療ができたとしても、産科での制限がかかる可能性などもありますので、
肥満の方はまずダイエットから始めるということも少なくありません。
また、日本では「痩せ」も問題になることが多いです。
実際に、PCOSなどにおいても海外では肥満に多く認められるものですが、
日本では多くの場合痩せの方に認められます。
さて、話を本題に戻します。
健康的な食生活の基本として、太りすぎてもダメ、細すぎてもダメということになります。
今回はアメリカでの研究について紹介したいと思います。
アメリカにおいて全米18000人の女性看護師を対象に、妊娠するまでどれくらいの期間がかかったか、
流産の有無を含めた健康状態、食生活、運動の記録、喫煙やその他の生活習慣についての情報を集めました
(以下「看護師健康調査」)。
そこから以下に挙げた食生活における7つのポイントが、排卵に関する不妊症の改善との可能性があるということが明らかになりました。
1 全粒粉など、精製度の低い穀物を選ぶ。食後の血糖値を急激に上げるような精製された炭水化物は減らす。
2 不飽和脂肪酸を多く摂り、加工食品やファストフードなどに含まれるトランス脂肪酸は避ける。
3 牛乳、ヨーグルト、アイスクリームは無調整のものにする。低脂肪(無脂肪)乳製品の接種は回数を減らす。
4 植物性タンパク質を多く摂り、動物性タンパク質を減らす。
5 葉酸やビタミンB群を含むマルチビタミンのサプリメントを接種する。
6 水を十分に飲む。コーヒー、紅茶は控えめに。砂糖入りの清涼飲料水は飲まない。
7 体重をコントロールする。肥満時は体重の5~10%減量し、運動する。
この7つの原則のうちのいくつかは男性不妊にも効果があるといわれています。
ご夫婦で食生活、生活習慣を改善をし、妊活に向けて励んでいきましょう!
参照: ジョージ・E・チャヴァロ/ウォルター・C・ウィレット/パトリック・J・スケレット:
妊娠しやすい食生活~ハーバード大学調査に基づく妊娠に近づく自然な方法~,
日本経済新聞出版社,(2013/12)
上記の法則についてこれまでに紹介している点については以下から確認ください。