昨日は高輪院での体外受精説明会の開催日でした。
体外受精説明会には、当院で一般不妊治療を行っており、
ステップアップを検討している方や別の病院におかかりで、
当院に転院を希望されている方などがいらっしゃいます。
初夏の陽気のお出かけ日和でしたが、非常に多くの方にお越しいただきました!
(体外受精に臨む前の心理的な情報の整理をお伝えする生殖心理カウンセラー 菅谷)
(質疑応答にこたえる理事長 京野)
昨日も多くの質問をいただきましたので、その内容について共有したいと思います。
Q1:主人が仕事で朝5時などに出てしまう場合、精液は持参すればよいのか?
A:精液をお持ちいただくためには、3つの方法があります。
当院で再生する
ご自宅で採精して持参いただく
事前に当院で採精し凍結しておいたものを融解して使用する
というものです。
採卵を行う日は多少前後すると考えられるため、状況に合わせて使用されるのが良いと思います。
精液所見に問題がない場合であれば、凍結精子を使用しても受精させることは十分可能と思います。
Q2:仕事をしていて、通院がなかなか難しいのだが、朝妊活は採卵の日だけなのか?
A:原則として、採卵当日、移植当日以外のすべての診察で朝妊活を利用いただけます。
採卵当日は8時過ぎにお越しいただいて、9時から採卵という流れとなりますので、
時間には余裕を持っていただいたほうが良いですし、
移植についても午後からとしておりますので、そこは朝妊活ではないのですが、
月経中の診察や誘発中のモニタリングなどの通院回数が多い部分を朝で短時間で済ませられるようにとしています。
自己注射の指導がある診察の際などはお時間を要することがあります。
Q3:最も妊娠率が高まる採卵数が10-14個とあったが、多く採る分副作用も強いのではないか。
A:従来は15個程度といわれていて、今回のASPIREなどでも10-14個程度と少し数が減りましたが、
それはまさに副作用への配慮をしてのことです。
一方で、最短で妊娠という結果につなげることも大切なので、そこはバランスを大切にしながら行いますし、
個別化された卵巣刺激というものが可能なので、現実にはお一人お一人の状態に合わせた卵巣刺激を行います。
Q4:多く卵子を得て、受精卵になり、その受精卵が余った場合は二人目の治療に使用できるのか。
A:できます。
そういった方は実は多くて、若いうちにとった卵子や受精卵を凍結保存すると、その採取時の年齢で止まります。
つまり30歳なら30歳の質の卵子が残ることになります。
当院でも卵巣刺激をして、複数の胚盤胞を得て、一人目を妊娠して、胚盤胞が余ったので、
数年間凍結しておいて、また使用して二人目を妊娠という例も多くあります。
今回も多くの方のご質問をいただくことができ、嬉しく思います。
次回は5月19日の開催です。ご興味お持ちいただける方はぜひご参加ください。