子宮卵管造影とは、卵管性不妊の検査を行うもので、
子宮から造影剤を流し込み、卵管内の詰まり、狭窄、癒着を確認する検査です。
子宮卵管造影の流れ
子宮卵管造影の流れは、以下です。
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膣を消毒し、膣から子宮頚管に向けてチューブ(ごく柔らかいもの)を入れ造影剤を流し込みます
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時間をおいてレントゲンにて観察、もう一度時間をおいてレントゲン観察
とシンプルですが、使用される造影剤や病院によって指導方法は異なるため、質問してみるとよいでしょう。
子宮卵管造影の治療的効果
子宮卵管造影は、治療的な効果もあるとされ、注目されています。
つまり、卵管内に造影剤を流し込むため、軽い癒着や狭窄などは、これによって解消されることがあり、
結果として卵管の通りがよくなるために妊娠率が向上するというものです。
その効果はおおよそ3か月ほど、長く見ても半年と言われており、
一般不妊治療の検査の初期段階で実施され、半年間見て結果が出なければステップアップと考えられるのも妥当といえます。
というのは、この検査で卵管に異常がなく、タイミングを合わせていても結果が出ない場合には、その先のどこかに問題がある可能性が高いためです。
子宮卵管造影の実施時期と痛み
子宮卵管造影の実施時期は、月経終了後から排卵の前と定義されています。
また、この検査では人によって痛みを感じることがあります。
重い生理痛のような痛みを形容されることも多いですが、かなり個人差があります。
痛みの原因にもよりますが、つまりがある場合には痛みを感じることが多いともされているため、
痛みがひどい場合にはドクターへ問い合わせた方がよいと思われますが、
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痛みを感じない方≒卵管に問題がない方
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やや痛みを感じる方≒軽いつまりがあったが解消された可能性が高い
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ひどい痛みがある方≒卵管が詰まっている可能性がある
と考えることもできます。
こうした情報を整理できるため、やはり子宮卵管造影(HSG)検査は非常に重要な基礎検査の一つといえます。
また、子宮卵管造影にて子宮の根本に近い部分でのつまりなどが発見される場合には、
卵管鏡下卵管形成術という手術によって、つまりを解消し、自然妊娠できるようになる可能性があるとして、
注目されています。