6回目である今回もいろいろなことがありましたね。
生殖心理の観点からいくつか解説していきたいと思います。
※前回分(第5話)は以下からもご確認いただけます。
①職場でオープンにできないことで「やる気がない」と勘違いされる
深田恭子さんがおそらくパートで行かれているダイビングスクールのオーナー(?)に
「このごろ上の空でやる気がないね」
と言われてしまいました。
そして、妊娠した同僚のフォローも頼まれました。
大変切ないですね。
自分は妊娠を希望していて、職場にも申し訳ない気持ちで病院に行く時間を捻出しているのに、
妊娠をした人は堂々と優遇されるという状況には、不公平だな、と感じられてもおかしくありません。
②努力よりも必要なのは医療かもしれない
別のシーンで松山ケンイチさんが
「努力したって手に入らないものもあるっつーの」
というセリフを言っていました。
そうなんです、努力というものは必ずしも身を結ぶものばかりではありません。
妊娠も同様で努力が入り込める余地は意外に少ないのです。
生活習慣を改めれば妊娠する、というのは正解のようで正解ではない面もあり、
習慣を改める努力よりも適切な医療が必要な場合もあります。
卵子が成熟しにくい
精子が少ない
卵管がふさがっている
などがそれに当たります。
③治療が続く中で起こる夫婦の温度差
ドラマの後半では、治療に対する夫婦間の温度差が感じられるシーンが出てきました。
松山ケンイチさんの、
「妻は1人で抱え込んで、夫は何もできず」
というセリフ、これ、男性から良くお聞きすることです。
夫婦の温度差をどのように解決していくのか?
まず、別々の人間の考えが、完全に一致することなどありません。
だからこそ相手が何を考え、なにを望んでいるのかというニーズを探りたいですね。
「妻が1人で抱え込んでいるのに自分は何もできない」
と感じたら、ぜひ率直に気持ちを伝えてください。
「あなたが落ち込んでいることに気付いて心配している。
何かあなたのためにしてあげたいが何をしてあげたらよいのかわからないから、教えて欲しい。」
これがこの場合の素直な気持ちですね。
自分に関心を持ってもらえていやな人間はあまりいません。
あなたに注意を向けています
ということをわかりやすく伝えるのがコミュニケーションの基本です。
相手との温度が違うなと感じたらいかにすり合わせていく努力を見せるか、
妊活だけではなく、人間の営みに普遍的に求められることです。
「いつか必ず授かれるなら頑張れるのに」
というセリフもありました。本当にそう思います。
あと何回胚移植したら妊娠しますよ、と教えてくれる神様が欲しいです。
さて、これからの治療の行方が気になります。