タイミングに取り組まれている方から多く寄せられる質問の1つに、
「最も妊娠率が高いのはいつですか?」
という質問があります。
回答は少しそれますが、タイミングにおいて最も妊娠率を高めるには、
というテーマで解説したいと思います。
妊娠率が高いのは排卵日ではない
いまだに根強い誤解の1つに排卵日が最も妊娠率が高いと捉えている方がいますが、
この認識は間違っています。
正しい解釈としては、排卵日の2日前が最も高く、次いで排卵日の1日前と言われています。
排卵日を検査する薬などもありますが、治療の中で使用されることはありません。
排卵日に性交渉を持とうと考えたのでは遅すぎるからです。
逆を言えば、確実にこの2日前を調べる方法はないということです。
そのため、セミナーなどで、セルフタイミング法を取られようとされている方へ
ドクターが
「毎日でも良いから性交渉を持つように」
というのは冗談では全くなく、妊娠する可能性を最大化する確実な手段なのです。
セックスレスであることを自覚する
日本は世界で最もセックスレスな国だと言われており、
以下でも紹介しています。
どれだけ介入しようとしても妊娠確率が100%になることが無いように、
性交渉の度に妊娠する確率自体は決して高くはないのです。
なので、排卵日を意識するあまり回数が減ってしまったのでは本末転倒です。
排卵日後の性交渉にも意味はあり、体外受精時も同じ
排卵日後の性交渉は持っても意味がない、あるいは良くないという考えの方がいますが、
それも事実ではありません。
子宮内膜が精液に暴露されることによって、免疫機能が寛容となり、
着床に対して有利に働くということも言われています。
これは体外受精を実施している際にも同様です。
移植の前でも性交渉をもっていただいてよいですよと言われたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
精子はためる必要なし!
男性についてですが、以下でも紹介しているように、
精子はためてよくなることは何もありません。
毎日でも射精したほうが良いと思います。
不妊治療と深く考え、変にタイミングを意識して、
「妊活始めてから面白くなくなった」
等の意見も少なくありませんが、検査をして異常が見られず、タイミング法でとお考えなのであれば、
こうした点に留意して、納得できるまでやってみてから医療の介入ということでもいいと思います。