コラム

生殖心理カウンセリングコラム:ドラマ「隣の家族は青く見える」第1話から考える妊活心理

不妊治療を考える夫婦が主役のドラマが始まりました。

当院も撮影に協力しています。

松山ケンイチさんが採精するときに使ったお部屋は当院のものです。

色々な問題がある家族の群像劇ですが、子どもを欲しいと願う夫婦が主役という設定のものは初めてではないでしょうか?

子どもを持つべきという価値観からの意見に傷ついたり、夫の妹の授かり婚があったりとなど、気持ちが揺れる描写もたくさんありました。

そして、随所に男女の思考の差から生じる温度差が見え隠れしていましたね。

気付いたポイントを上げますと、

女性の思考として、

・妊娠できない期間が「もう1年3か月

・友達の年賀状で子どもの写真が増えていくのが気になる

・妊活中もお酒を止めない夫に対して面白くない気持ちになる

・街行く親子連れを見て複雑な気持ちになる

男性の思考として、

・妊娠できない期間は「まだ1年だけ

・妻のことを「気にしすぎ、そんなに焦ることない」と思う

・子どもは欲しいけど授かりものだから自然に任せても良いのではないかと思う

・「え?オレも検査するの?大丈夫だよ

・精液検査の結果を気にするが、問題がないと当事者性が薄れる

このような感じでした。

妊活中のご家庭にはあるある話ですが、この場合の温度差について解説してみたいと思います。

上記の表は、クリニックのセミナーで説明するときに使用しているものです。

一般的に女性は情緒的な部分を大切にします。気持ちが重要なんですね。

それに対し男性は論理を大切にします。理屈が通っているかどうかです。

(もちろん個人による差はあり、絶対にそうだということではありません)

そして、男性は女性が困っていると解決してあげたくなります

したがって、妊娠できない女性の悩みに対し、「大丈夫、そのうち妊娠できる」と安心させてあげたくなります。

しかし、女性は「なにを根拠に言ってるの?」と言いたくなることがあります。

その気持ちをぐっと抑えているかもしれません。

男性が「まだ1年」と思っているのに対し、女性は「もう1年3か月」と感じているのです。

女性は毎月の生理のたびに「また今月も妊娠できなかった」という悲嘆を身をもって体感しています。

妊娠を望む女性にとって、生理がくることは流産と同じような意味あいがあります。

積み重なってくると深い傷つきや自信喪失につながります。

それを日々の身体の変化として毎日意識しているかどうか、ここが男性と女性の感じ方の相違の根源なのかもしれません。

女性と男性の物事を見る尺度の違い

上記の図は、生理がくることを失敗の連続として捉えがちな女性と、まだ挑戦の途中と捉える男性の物事を見るスパンの違いを表したものです。

また、妊娠と年齢の関係、妊娠の難しさについての情報も、女性の方が多くキャッチしてます。

専門病院に行ってみたいけど男性が行きたがらないというお話しも良く聞きます。

生殖医療でできることは卵子と精子に出会いやすい環境を作ってあげるということです。

命を無理やりに作り出すことができるわけではありません。

もちろんお考えによりますが、生殖医療でできることを調べてみると案外少ないのだなということがわかります。

妊娠に一番関わっていることは、女性の年齢だからです。

もちろん男性の年齢も関係しています。

女性を落ち込ませたくない気持ちから「大丈夫」と励ますより、

女性の気持ちを労い「一緒に病院に行ってみようか」と伝えていただく方が近道になることが多いのです。

ドラマではお二人で病院に行かれましたね。

第2話の放映ではどのような心理的描写がされているか注目してみたいと思います。

妊活ノート編集部

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