先日1月16日に、高輪院3階にて妊孕性温存についての講演会を開催いたしました。
今回で4回目の開催となり、合計80名以上が集まり、活発な意見交換がなされました。
前回開催のレポートは以下から確認いただけます。
患者目線での妊孕性温存実現に向けて
2017年には、妊孕性温存に関するガイドラインが策定され、がん治療専門家と生殖医療の専門家は
おおきな一歩を踏み出した一年となりました。
一方で、当院に来られる患者さまも含めてですが、患者さんに届いている情報については、
まだまだ不確かであることも少なくありません。
今後重要になってくるのは、いかに患者さんに届く情報提供ができるかという点かと考えています。
医師だけではなく、看護師、カウンセラー、薬剤師などのヘルスケアプロバイダーの方々からの情報提供が欠かせないと考え、
今回の講演会を実施するに至りました。
理事長の京野による諸外国と日本の比較。
モデルにすべきドイツとの比較では、同時期に始めたにも関わらず、
治療の浸透に大きな差がある現状が垣間見ました。
FertiPROTEKTにおける現状について
特に今回はどのような連携を行っているのか
治療費の実状などについても細かくご提示いただきました。
不妊症看護認定看護師の大野
看護師としての情報提供の注意点やポイントを提示いたしました。
その中でも事例は細かな患者さんの治療に関する情報やコメントなども紹介し、
とても参考になったという感想も多くいただきました。
がん・生殖医療専門心理士の菅谷典恵
がん・生殖医療専門心理士による情報提供というテーマで、
心理士ならではのかかわり方や、患者の長期的なフォローアップについても
解説いたしました。
質疑応答では当院の妊孕性温存外来や
やはり長期的な視点に立った患者のフォローアップについて
多くの質問が飛び交いました。
次回は5月に市民公開講座、9月に講演会を企画しております。
継続した医療関係者との連携をしていく中で、少しでも患者さんにとって納得のいく
妊孕性温存が実現できるように努力してまいります。