セミナーなどに参加される方からの質問で、
「妊活を始めようと思いますが、まずは何から始めればよいでしょうか?」
ということが多くみられます。
また、男性からのよくあるご意見で
「自分たちでできることは最大限しておきたい」
というお声も多く寄せられます。
不妊治療にとって、最も影響を与えるのは年齢であると言われますが、
次には何がくるか、意外とご存じでない方が多いです。
不妊に影響を与えるもの 年齢、その次は?
不妊治療を行う上で、問診票などを見ていても分かることでもあり、
世界的な統計でもわかっている、日本人に多い不妊原因は年齢の影響の次に
性交回数の少なさ
が挙げられています。
つまり、セックスレスであるということが非常に問題なのです。
先進国の中でもダントツで少ないのが日本であることは過去に紹介しました。
性交痛や勃起障害などの様々な器質的な障害があって、性交渉を持てないならまだしも、
性交渉自体を忘れてしまい、不妊治療の成績ばかりに目を向けてしまうのはよくないと思います。
どうしても不妊治療には、費用的な負担、身体的・心理的な負担があるものです。
極端な表現ですが、受けなくて済むのであればそれで構わないという方もいるのも事実です。
また、海外の報告では、体外受精を実施している周期においても性交渉を行うことが、
妊娠率のUPに寄与している可能性があると報告しています。
外部参照:Hum Reprod. 2000 Dec;15(12):2653-8.
The effect of intercourse on pregnancy rates during assisted human reproduction.
具体的には、478サイクル中の1343胚の移植を対象として、移植前後に性交渉を行っていた群の方が高い妊娠率であったとされています。
もちろん、妊娠成立にあたっては、感染症などへの注意点は必要であることも忘れてはいけません。
これから不妊治療や妊活をしてみようと思う方は、ぜひちゃんと性交渉持てているかを
ご夫婦で考えてみると良いと思います。
まずはできるだけ自然に、仲良くできる関係であることが望ましいですね。