男性不妊における注意点のうち、男性ならではのポイントかつ個人差のあるポイントについて解説します。
男性不妊診断 ライフスタイルの中で注意すべきこと
自転車に乗りすぎない
サドル先端部分における陰茎の一部が圧迫されてしまう(血管が圧迫されてしまう)ことによるリスクは、
密着した状態が続くことで睾丸周辺の温度があがってしまう他、運動そのもののストレスにより生殖機能への低下が懸念されています。
同じ研究でランニングと水泳を行っている人にも調査を行ったが異常は見られず、自転車特有のものだとされています。
放射線には注意
近年、被ばくの検査等によって、警告がなされていますが、精巣に対して放射線は悪影響を与えるとされており、
1.0ミリシーベルト以下の被曝であれば、まず問題にならないとされています。
それでは、検査による放射線というのがどの程度かというと、
- 手足のレントゲンでは01ミリシーベルト。
- 次に肺や肋骨などを診る時に撮る胸のレントゲンでは04ミリシーベルト
- 頭を打った時などに撮る頭のレントゲンでも14ミリシーベルト
ということで影響になるような量にはなりません。
禁欲期間は3日程度
禁欲期間を長くすれば、その分質の良い精子が出るかといえばその全く逆であることが報告されています。
精子は毎日生産されていますので、極端に言えば毎日出してあげるくらいのつもりでも問題ないとされており、
少なくとも5日以上禁欲期間を設けることは精子にとって悪影響を及ぼすということが分かっています。
外部サイト参照:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15550495
精子の生存期間はおおよそ3日間とされており、それを超えたものについては死滅してしまい、
非運動精子が増えてしまうことになります。
さらに言えば、パートナーとの性交渉回数が多ければ多いほど妊娠確率が高まることを認識すべきです。
性交渉の回数に比例して1周期あたりの妊娠率は上昇することが学術的にも証明されています。
外部サイト参照:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7477165
どのようにして、毎日でも夫婦生活が持てるような関係性を作るかも男性の持つ課題かもしれませんね。
育毛剤の使用に注意
男性の脱毛症に対する育毛剤の中にはフィナステリドという成分が多く含まれます。
男性の生殖機能の要となるホルモンは、テストテロンというホルモンでこれが精巣機能を高める役割を担っているのですが、
実はこのテストテロンは脱毛を促すジヒドテストステロンという物質を生成する働きも持っています。
フィナステリドという育毛剤の成分はテストテロンの動きを抑制しようとするわけですが、
これによって精巣の機能を上昇させるという側面も同時に抑制してしまうことになるのです。
発生頻度自体は低いとされ、以前はすぐに使用をやめれば回復されると思われてきましたが、
育毛剤の使用が長年にわたるとその限りでないことも研究されています。
男性不妊の治療中の方は育毛剤の使用は控えた方がよいでしょう。
いかがでしたか?
オトコを守る10か条、当てはまる点が多く、気になる方は一度ドクターに相談してみるのがよいでしょう。