ビタミンDは妊娠成立に関連して、また妊娠後も非常に重要であることがわかっています。
過去のビタミンDに関連する記事は以下から確認ください。
ビタミンDと不妊 自己免疫疾患の関係性について
イタリアでの研究で、ビタミンDと不妊症の関係、また自己免疫疾患との関係をしらべたものがあります。
自己免疫疾患というのは、本来異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系が、
自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し攻撃を加えてしまう症状が起こるような疾患を指します。
例えば、抗リン脂質抗体や甲状腺機能亢進症(バセドウ病)などが一例です。
このイタリアでの研究では、
不妊症の女性70名、不妊ではないがRSA(習慣性流産)である方と対照群250名が研究に参加し、
血清ビタミンD、カルシウム、およびPTH(副甲状腺ホルモン)
を分析しました。
結果として出てきたものは、
・不妊女性は、不妊でない女性と比べてビタミンDが低い
・不妊女性は、不妊でない女性と比べて、自己免疫疾患が多い
ということがわかったというものです。
以前から、ビタミンDが免疫調節に関わっていること、
自己免疫疾患の方はビタミンDが低下していることは知られています。
これからもビタミンDが妊娠や不妊といかに密接にかかわっているかということがわかると思います。
以前も解説しましたが、ビタミンDはビタミンとはいうものの、体外で合成される部分が多くあります。
日光に当たることで合成が促進されるため、紫外線対策などをしている女性では必然的にビタミンDが不足します。
一説では、食品摂取は全体の2割程度ともいわれています。
食品からももちろん、ビタミンD不足が気になる方は、サプリメントなどを活用いただくのも一つの対策です。