基礎知識

治療のこまごまとした注意点について

治療中のこまごまとした疑問点について

こんにちは、生殖心理カウンセラーの菅谷典恵です。

 

心理カウンセリングというと、心の中をのぞかれるのではないかと構えてしまうかもしれませんが、

当院の生殖心理カウンセリングでは、ちょっとした疑問や治療をすすめていくポイントの整理なども、患者さまと一緒に行っています

 

今回は、治療にまつわる細かい疑問点について考えてみたいと思います。

みなさん、お感じになったことがあるものだと思います。

 

Q胚移植のあと、先生から「普通に過ごしてください」と言われたけど、どれくらいが普通なの?

Aこれは難しいですよね。

「普通ってどんなことしてたっけ?」

という気分になります。

医学的には、この時の過ごし方が妊娠を左右するわけではないので

特に意識せず日常通りの生活をしてください、ということになります。

 

Q胚移植のあと排便しても平気?

A大丈夫です。腹圧をかけたからと言って、受精卵が子宮の外に飛び出てしまったり、

内膜から剥がれ落ちてしまったりすぐことはありません。そもそも子宮の中はがらんどうではありません。

 

Q走っても大丈夫?

A上記同様、大丈夫です。走っても着床を妨げることにはつながりません。

子宮の中は、受精卵が転がってしまうような環境ではありません。

 

Q階段使ってもいいの?

A大丈夫です。階段を上っても降りても子宮の中には悪影響を及ぼしません。

Q重い荷物持っても大丈夫?

A大丈夫です。重いものを持っても、着床を妨げることはありません。

 

Q腹巻しなくていいって本当?

A腹巻をすると妊娠しやすくなるという根拠はありません。

腹巻をしていて快適でしたらしてください。暑い時期に不快でしたらぜひやめてください。

妊娠を希望していてもご自身の快適さは大切です。

 

Q布ナプキンで使わなくても大丈夫?

大丈夫です。布のナプキンが冷えを予防するという根拠はありません。

むしろ冷やすと言われています。

というのは、現在の山登りの常識は「綿」よりも「化繊」の物を着るのが常識、となっているのと同様です。

綿は乾きが遅いので体温を奪います。

 

Q移植前のトイレ我慢はどれくらいが妥当?

A苦しくなるくらい我慢されるほどの必要はないと思います。

トイレの近い方は特にそうですね。足りないかもと思われたら、

クリニックに着いてから飲み物をたくさんお飲みください。

日常の気になることを羅列しました。

 

しかし、最終的には「これをしたらあとで後悔するかなぁ」とご自分の胸に聞いてみてください。

気持ちを優先されることをお勧めします。

もちろん医学的な安全を保障するものではありません。

心配なことは医師に確認してください。

 

これをしてしまったからこうなってしまったなど、

妊娠を望んでいると制約が多くてつまらない、

ということが少しでも減ったら良いなと思います。

 

当院におかかりの方にはさまざまなカウンセリングをご用意しております。

初めての受診から3か月以内には無料でのファーストインタビューなどもご用意しておりますので、

ぜひお気軽にご利用ください。

 

妊活ノート編集部

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妊活ノート編集部です。医療現場での当たり前を、より分かりやすい情報としてお届けします。正しい知識を得ることで、一日でも早い治療卒業のサポートをしたいと考えています。

菅谷典恵

菅谷典恵

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臨床心理士、生殖心理カウンセラー、がん・生殖医療専門心理士
京野アートクリニック(仙台、高輪)にて生殖心理カウンセリングを担当。
治療のことはもちろん、仕事と治療の両立、ご夫婦の考えの温度差、あらゆる人間関係など、どのようなご相談でもお受けしています。
治療もプライベートも快適に過ごすためのサポートとなるようなカウンセリングを目指しています。

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