コラム

不妊治療っていつまで続けるんだろうって思ったときに

こんにちは、生殖心理カウンセラーの菅谷典恵です。

高輪のセミは今日も元気です。

 

今回は

「限界設定」

ということについて考えてみたいと思います。

 

この治療はいつまで続けるんだろう?

 

と不安に思われることもあると思います。

 

病院に通っても、妊娠に向けての身体づくりをしても、いつ妊娠できるのかは誰にもわかりません。

そこがこの治療の辛いところです。

 

あと3回移植したら無事卒業できますよ、と誰か教えてくれたらどんなに楽か・・・

 

人は、先の見通しがつかないときに不安を感じるものです。

先のイメージを持てていると落ち着いて構えていられるのです。

そこで登場するのが「限界設定」という考え方です。

 

治療を、

・○○歳まで

・○○回胚移植したら

・○○万円使ってしまったら

 

など、このくらいまで治療をしてみよう、というイメージを持っていただくことをお勧めします。

そうすることにより、

「治療が永遠に続くのではないか」

という不安から少し遠ざかることができます。

自分で治療をコントロールできている気持ちにも近づきます。

 

もちろん、一度設定した限界はいつでも修正可能です。

絶対ではないのです。

決めたら動かせない限界はとても苦しいので、あくまでも暫定的な考えであり、実際には自分の気持ちが納得できるかどうかが重要です。

この考え方はどちらかというと男性が好きなものです。

夏休み、お二人で時間のある時に話し合ってみられるのも良いと思います。

 

 

話そうと思ってもこの話題がなかなか切り出せない、という方は、非日常のシチュエーションを利用してみることをお勧めします。

要は、家の食卓以外で話しをしてみましょうということです。

公園、カフェやBAR、焼き鳥屋さんやラーメン屋さんもお勧めです。

というのは、横に並んで話してみると気分が変わるからです。

 

「いや難しい」という方はぜひカウンセリングもご利用ください。

 

ご自身、ご夫婦にとって納得のいく治療を選択していただきたいと願います。

 

妊活ノート編集部

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妊活ノート編集部です。医療現場での当たり前を、より分かりやすい情報としてお届けします。正しい知識を得ることで、一日でも早い治療卒業のサポートをしたいと考えています。

菅谷典恵

菅谷典恵

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臨床心理士、生殖心理カウンセラー、がん・生殖医療専門心理士
京野アートクリニック(仙台、高輪)にて生殖心理カウンセリングを担当。
治療のことはもちろん、仕事と治療の両立、ご夫婦の考えの温度差、あらゆる人間関係など、どのようなご相談でもお受けしています。
治療もプライベートも快適に過ごすためのサポートとなるようなカウンセリングを目指しています。

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