体外受精が日本で初めて行われたのは1983年、東北大学でのことです。
世界ではイギリスのルイーズブラウンさんが1978年に誕生したのが最初の例です。
その後ルイーズブラウンさんが、2006年に自然妊娠で出産に成功され、
体外受精で生まれたお子様でも、生殖能力は損なわれず、妊娠出産は可能であることが証明されました。
日本においても2003年に上記の方が妊娠出産に成功されています。
生殖補助医療の歴史が始まり約40年。
まだまだ分からない事も少なくない、この領域で大切なのは、生まれてきたその後のことでもあります。
当院での取り組みとして、児のフォローアップをしておりますので、
一部紹介します。
技術の進歩は目覚ましく、妊娠成績は向上し、体外受精以上の治療で生まれたこどもは、現在21人に1人ともいわれます。
もちろん、100%の確率ではありませんが、成功するケースも非常に多くなる中で、
さらに関心が集まるのは、体外受精で生まれたこともが健全に育つのか、という点ではないかと思います。
大変な治療を終えられた後も、私達の声掛けにご対応くださる卒業された患者様の協力があって初めて、
この治療の安全性は未来にわたって作られていきます。
現在では、体外受精などの手技によって、先天異常が高まるなどの報告はありませんが、
今後もより多くのデータを集めながら、安全性の証明をしていきたいと思います。
当院の診察が終了し、産科に紹介状を発行する日に、出産時の状況をお知らせいただけるように葉書をお渡ししてります。
ご出産になりましたら、ぜひ返信をお願いします。
また、転居、住所変更などの際は、すみやかに当院にもお知らせください。
また、当院のフォローアップの結果を発表した研究が先日のIVF学会で最優秀賞を受賞しています。