先日、7月4日に高輪院にて患者さまのお茶会である
京野アートカフェ
が開催されました。
患者さまから多くいただくお声として、
「患者さま同士の交流会を開催してほしい」というご要望があります。
この度、ご要望にお応えして、初めて実施する運びとなりました。
京野アートクリニックのお茶会 京野アートカフェ
当院からは認定看護師とカウンセラーが参加し、
患者さまとお話しいたしました。
その中で、通院中の患者様が多く抱えている悩みとして、
・仕事との両立について
・胚移植後の陰性判定時の落ち込みへの対処法について
・胚移植後の生活の注意点について
・SNSとの付き合い方
・妊婦マークについて
などが聞かれました。
お話させていただいた点をいくつか共有できればと思います。
胚移植後の陰性判定後の落ち込みについての対応例
胚移植をしたら、期待が高まるのは自然なことです。陽性判定のためにいろいろな労力を費やされたのですから。
その結果として陰性判定であった場合、落ち込むのもごくごく当然のことです。
心理学的にはここで「しっかりと悲しむ」ということが必要と考えます。
落ち込むことも時にはあって良いのです。
逆に「全く平気!」ということは不自然です。
悲しみへの準備というのは、前もってできるものではありませんから。
気持ちはありのままで良いのだと思います。
SNSとの付き合い方
SNSは色々な刺激があって、見ると辛くなることもありますよね。人の生活がまぶしく見えて仕方がないといった気持ちにもなります。
「SNSを見ない」
というのも対処法の一つです。
「見える投稿を減らす」ということができればそれも良いですね。
また、最も印象的だったテーマが、
妊婦マークを見て感じる様々なこと
です。
妊婦マークを見て感じる様々なこと
「私が妊娠しても、あのマークは付けない」
とおっしゃる方は多いです。
自分が願っている状況を、ほかの人が持っているのは辛いですね。
やすやすと手に入れたように、見せびらかしているようにも見えます。
ひょっとしたら長い治療の末のご妊娠、だから大事にしたい、というお考えかもしれません。
マークをつけている方と、自分の価値観は違います。
違う価値観を持った人に対して怒りを覚える、というのは、そもそも独りよがりなのです。
ほかの人がマークをつけるか否か、ということは自分ではコントロールできないことなので、その感情は手放しましょう。
「私が妊娠したらこうしたい」というイメージをお持ちになるのは良いと思います。
物事は違った角度から見ると、いろいろに言えるものですね。
など様々なお悩みに対して話し合いました。
こうした意見交換の場や「リアル」な会話の場は、とても大切だなぁと感じる一日でした。
今後も不定期ではありますが、こうした患者さまとの交流会を開催していきたいと思いますので、
ぜひご参加いただければと思います。