本日、7月2日は高輪院での体外受精説明会を開催しました。
満席となった今回も非常に多くの方へご参加いただくことができました。
人工授精以上の治療になると、男性の治療参加もほぼ必須となりますので、
今回も多くの方がパートナーさまとご参加いただきました。
通常は当院の体外受精以上の治療についてのお話から始めることが多いのですが、
今回は通常と少し異なる内容でご説明しました。
一人一人不妊原因は違いますし、参加者の方が一番求めていることは
これなのではないかなということで、趣を変えてのスタートとなりました。
基礎知識として、各治療および年齢別の妊娠率をご説明いたしました。
少し難しい内容もあったかもしれませんが、
- 人工授精の累積妊娠率
- 体外受精の累積妊娠率
特に、体外受精といっても万能ではない、というあたりには皆さまの興味が高まっていたのではないかと思います。
活発な質疑応答
せっかくの日曜日、梅雨の合間のせっかくの一日に、こうしてお越しいただく以上は、
多くを学んで帰っていただきたいという想いもあり、今回も質疑応答の時間を多くとりました。
その一部を紹介いたします。
Q1:体外受精のスケジュールについて
A:アンタゴニスト法を例に紹介します。
初めのうちは、卵胞を育てるゴナドトロピンといわれる注射を連日うち、一定の大きさまで卵胞が発育した後、
ブレーキの役割をするアンタゴニストという注射を打ちます。
この資料にもあるように、採卵までで3回程度の来院となります。
そして、現在多いものでは、採卵では多く卵子を取り、その周期では移植しないで、凍結保存しておこうというものです。
この場合は採卵当たり、3-5回程度の来院で済みます。
Q2:おおよその料金について
A:http://ivf-kyono.com/medical/price.html
詳しくはホームページで確認していただけるとよいと思いますが、例を挙げると、
通常通り、卵巣刺激を行い、顕微授精まで行った場合では、50万円程度になるかと思います。
Q3:副作用はないのか?
A:最も多いのは卵巣過剰刺激症候群でしょう。
卵巣予備能などの状況は個々人で違うので、そこを詳しく見ながら、治療計画を立てていきます。
また、仙台院で過去に、血栓塞栓症になられた方がいらっしゃいました。
当院では、その予防のためにD-dimerなどの測定も前もってしていますので、
大事に至らずに済みました。
もちろん、何もないのがBestですが、起こりうるというものについては、
きちんとした予測をし対策を立てておくことが大切と考えています。
Q4:他院との違い、病院の選び方について
A:技術については、クリニックによって全く違うと考えたほうがいいでしょう。
なので、正しい基準で妊娠率などを出しているか?率だけでなく件数の提示はあるか?というのも大切です。
また、培養士の数、質も大切です。
クォリティを保つためには技術力とくにラボの力は必要不可欠ですが、その人数が足りないというクリニックは非常に多いともいわれています。
また、質についても同様です。
どんなラボなのか、ここは重要な指標ですね。
そして、カウンセラーや認定看護師の存在も欠かせません。
こうしたスタッフがそろっているか、というのが選ぶ基準の1つかなと思います。
他の質問については、また別の機会で解説させていただきますね。
インターネットなどでの情報が多くある中で、こうした説明会を開催しているのは、
もちろん正しい情報を伝えたいからという想いに加えて、
行動してほしいから、という想いもあります。
様々な情報が開示されていく一方で、情報の取得が目的になってしまい、
妊活が思うように進まないことも珍しくはありません。
当院に来ていただくという行動が皆さまへの何かのきっかけになればと願い、
こうした体験会を開催しています。
次回は8月上旬に開催いたします。
ご希望の方はぜひご参加くださいませ。