先日、盛岡で行われた妊活セミナーレポートをお送りいたします。
実は仙台院には、岩手からも多くの患者さまがいらっしゃいます。
新幹線で1時間かからないという利便性もさることながら、
岩手県下には、体外受精以上の不妊治療を行うことができる施設が少ないこともあるのかもしれません。
セミナーでは料金のことも多く聞かれますので、
受付スタッフのTさんも参加しました!
こちらからお話する内容もたくさんありますが、聞くだけではやはりなかなか理解できないものですよね。
また、医療関係者でもない限り、すべてを理解するのは至難の業です。
参加者の方々にとって、必要な知識をきちんと理解していただければと考えており、
その場でいただく質問への質疑応答や、その後の個別相談を重点的に行っています。
一部いただいたご質問の回答をお送りいたします。
人工授精が失敗する原因がわからないのですが、体外受精や検査をすることで明確になるのか
→人工授精や良好な精子が、膣内に射精され、卵管の根本あたりまで到着する、
ここをサポートする治療です。
そのため、
- 卵管を通過していけるのか、
- 通過した先で卵子に出会えるのか
- 卵子に出会えた後、うまく受精できるのか
などのその先のステップはわからないものです。
体外受精は、この卵管を通過した先で起こりうることを、体外で行うものになります。
人工授精で妊娠に至らない理由がどこにあるかを調べることは必ずしもできませんが、
体外受精を行い、観察をする中で、例えば受精がうまくできない、というようなことがわかってくることもあります。
病院によって、採卵や体外受精の治療方法や成功率の違いがあるのか知りたい
→大いにあるだろうと思います。
自然周期をよしとする施設もあれば、調節刺激をスタンダードとする施設もあります。
また、妊娠率にも差があります。
これにはいくつか理由がありますが、気を付けてみなければいけないのは、
①自分と同じ年齢の人の妊娠率で見るとどうなのか?
妊娠率は年齢の影響を大きく受けます。
35歳未満の方ばかりがいらっしゃる病院と患者さまの平均年齢40歳の病院とでは
妊娠率は異なります。なので、妊娠率が高い=クォリティが高いとは言い切れません。
②率だけでなく、件数はどうか?
治療件数も大切な要素です。
少ない分母では、ちょっとしたことで妊娠率が大きく動いてしまいますし、
多くの件数を実施するということは、技術者のレベルが高まる要素でもあります。
③そもそも「妊娠」の定義は何か?
妊娠の定義が医療機関によって異なります。
私達の場合はGS(胎嚢)の確認を以て、妊娠を定義していますが、
医療機関によってはそうでない場合もあります。
このほかの質問については、また別の機会に共有できればと思います。
妊活や不妊治療には、正しい知識が欠かせません。
来月も開催予定です、ぜひお越しください。