こんにちは。漢方相談担当薬剤師・国際中医専門員の住吉 忍です。
今日は、男性不妊の漢方と生活養生(体の不調を起こさないための生活週間)について
書かせて頂きますね。
最近、旦那様の状態を良くしたい奥様から
「男性不妊にいい漢方はありますか?」
というご質問をいただく事が増えてきました。
男性の精子の状態が、不妊治療を進める上で、ネックになってしまっているけれど、
どうしていいか分からない。。という方も多いですよね。
亜鉛のサプリをとりあえず服用しています!
という方も多いです。
実際に男性のカウンセリングをしていても、男性は女性と比べ、筋肉量が多い為、冷えにくく、暑がりな方が多い傾向があります。
籠った熱を冷ますことも苦手なので、冷房なしだと、不調になってしまう方もいます。
そのため、男性の過ごしやすい環境(冷房で冷やす)や食事(冷たい飲食物)に女性が合わせてしまうと、
女性の冷えを助長してしまうことが多くあります。
「(旦那さまと、)冷房の温度で、戦っています!」
そんな声を頂くこともありますが、
漢方外来では、女性は冷えない身体を作り、男性は熱を籠らせない身体作りをすることで、お互いが気持ち良く過ごせるようアドバイスをしています。
その一方で、カウンセリングでは、冷えを訴える男性も増えてきました。
この場合には、もちろん、冷えを取り除くことが、男性不妊の改善につながります。
なので、妊活中だからこれがいい、男性不妊にはこの漢方がいいというのは一概に言えず、
必要な養生や漢方はその方によって異なるというのが、東洋医学の考えです。
また、男性はお仕事が多忙で、体に疲れが出ている方が多くいらっしゃいますね。
疲れがどのように出るのか、その出方も様々です。
・イライラしちゃう方
・朝、出社しようとすると、吐き気がする方
・眠れない方
・タイミングの日が近づくと、気が重くなる方(子供は欲しい)
・性欲が高まる方(精神疲労に多い)
・性欲が減退する方(肉体疲労に多い)
このように、出てくる症状は様々ですので、ケアの方法も当然、人によって変わります。
男性の妊娠しやすい体づくりについて
精子は約70日かけて、作られていくものですから、
何かをすればすぐ良くなるということではありません。
女性と同じ様に、妊娠しやすい体作りは、その方一人一人に合わせた処方や、生活改善が必要です。
それと同時に、精子にとって、必要なミネラルや、ビタミンは、もちろん、日々取り入れられるといいですね。
精子は熱に弱いので、陰部を温めすぎない事も大切です。
サウナや、ボクサーパンツのような下着、過度な長風呂やサウナも控えたほうがよいといわれます。
そして、ぜひ、お願いしたい事は、禁煙です。
血流の悪化や、活性酸素が増えてしまうので、こちらは止めて頂きたいのですが、
ストレスが強くて、止められない場合は、まずは、ストレスのケアから始めましょう。
無理に禁煙だけをして、ストレスフルになると、
食欲が高まり、急激に太ってしまう方も多いです。
男性は、女性よりも、ストレスを吐き出せずに、溜め込まれている方も多いです。
男性不妊である事を、強くストレスに感じてしまう方もいますので、
体や状況に合わせた方法で精子の状態を改善して頂きたいと思っています。
それでも、喫煙は百害あって一利なし、といわれますから、順番はともかく、禁煙されることをおすすめします。
私が担当している漢方外来では、ご夫婦での受診はもちろん、
男性のみ、また奥さまからのご相談に対しても、生活週間、漢方のアドバイスをしています。
よろしければ、ご利用くださいね。