こんにちは、生殖心理カウンセラーの菅谷典恵です。
今日は「妊活中であることを周りの方々と共有するか否か」ということについて考えてみたいと思います。
色々なシチュエーションがあると思いますが、今回は主に相手が職場の上司ということをイメージしてみたいと思います。
一番大切にしていただきたいことは、
「妊活治療をしていることを相手に伝えたい気持ちがあるか、それとも伝えたくない気持ちが強いか?」
ということです。
自分の意思に反したことを、無理にする必要はないと思います。
・「言ってもいいな、言いたいな」と感じていたら伝える。
・「言いたくない、絶対知られたくない」と感じていたら伝えない。
両方の作戦を立ててみましょう。
◆上司に治療のことを伝える作戦
直属の上司に知ってもらうことはメリットもあります。
・妊娠を希望しているが、病院に行かないといけないことを説明する。
・治療の性質上、通院の予定が立てにくいことを説明する。
・治療をしていても、健康面で業務に支障をきたすことはほとんどないと伝える。
こう伝えておくことで、業務内容や人事面で配慮してもらえたり、上司も人員配置に工夫ができるといった利点もあります。
しかし、どうしてもこの人には言いたい気持ちにならない、ということもあります。
そんな時は大事な情報を極力伝えないで進めましょう。
◆上司に治療のことを伝えない作戦
上司に伝えたくない場合でも、遅刻、早退や急な休みなどが増えると
「病気なの?」
「メンタル大丈夫?」
などとあらぬ誤解を生む場合もあります。
全く伝えず、悪く受け取られても気にしない、という方法もありますが、
社内の自分自身の立場を危うくしないためにある程度は話しておいた方が、上司にも信頼してもらえるでしょう。
・ホルモンの調子が良くなくて、婦人科に通わなくてはならない。
・ホルモンの状態に合わせて通院するので、急な受診が必要なこともある。
・特に大きな病気であるわけではない。
くらいの情報を伝えるに留めておく、という方法です。
伝えても、伝えなくても、上司に理解してもらえるかどうかはわかりません。
本当の意味で理解してもらう必要はありません。
「社内でのお互いの立場を立てておく」ということが必要なのです。
「個人の状況にあまり配慮したくない」という上司もいることでしょう。
それはそれで良いのです。
自分の責任ではなく、上司の考え方がそうなだけです。
上司の考え方までは自分ではコントロールできないところなので、少し手放しても良いことです。
また、こうしたことは個別の状況を考慮に入れないと実際の関係にそぐわない場合もあります。
パーソナルな問題に関しては、実際にカウンセリングにお越しいただければ一緒に考えさせていただきます。
次回は「周りの人編」です。
快適な妊活ライフをお送りいただきたいと思います。