顕微授精とは、
体外でピペットを使って卵子の中に直接精子を注入し受精させることで妊娠率を上げる方法
と定義されます。
体外受精とほぼ同じ内容ですが、受精させる部分をピペットを使い注入するという方法をとります。
顕微授精の適応
顕微授精が注目を集めたのは、「男性不妊」に有効であるからといっても過言ではありません。
男性要因の不妊や男女両方に原因がある場合はおおよそ半分の割合を占めます。
無精子症で精子自体の数が少ない場合、より確実に受精させる必要があるわけですが、
体外受精ではカバーしきれないことが多くあります。
そのときに有効なのが顕微授精となります。
そのため、顕微授精が適応となるのは、
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体外受精でも妊娠に至らない方
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男性因子の不妊原因を持つ方
となります。
顕微授精の実際の流れ、リスクはあるのか?
①透明帯の貫通
②細胞質を吸引し膜を破る
③精子注入
④終了
このような流れで進んでいきます。
透明帯をピペットで刺すわけですので、当然リスクについては気になるところです。
結論からすれば現時点で顕微授精という技術そのものによるリスクは明らかにされていません。
先天異常や奇形等の不安もあるとされていますが、一般的な率との差は認められず、
むしろ顕微授精を行う「年齢」に起因しているものが多いという考えが主流です。
もちろん、安心して任せられる医師や培養士がいるかどうかが大前提ですが、
顕微授精自体は安心して選択できる技術といえるのではないでしょうか。